トーン・オン・トーンとは?
トーン・オン・トーン(Tone on Tone)とは同系色を濃淡で重ねる配色技法のことです。文字通り「トーンをトーンに重ねる」という意味で色味の軸はそろえながら明るさや深さで変化をつけます。
スーツスタイルでの代表的な組み合わせは次のようなものです。
- ネイビースーツ × 青シャツ × ブルーネクタイ
- グレースーツ × 薄いグレーシャツ × グレーネクタイ
- ピンクシャツ × ピンク系ネクタイ
コーディネートが決まらないとき、大抵は色を多く使いすぎています。スーツ・シャツ・ネクタイで3色以上の異なる系統の色が混在すると視線が散って印象がまとまりにくくなります。トーン・オン・トーンはその逆で色の軸を1本に絞ることで全体が一つの塊として見えるようになります。
濃淡にメリハリをつけることが大切
ただし全く同じ色を重ねるだけでは単調になります。大切なのは濃淡のコントラストです。
たとえばネイビー系でまとめるなら、次のような組み合わせが理想的です。
- スーツ:深いネイビー(ダークネイビー)
- シャツ:淡いブルー(ライトブルー)
- ネクタイ:やや深めのブルーやネイビー
濃い色と淡い色を交互に配置することで立体感が生まれ、のっぺりした印象を防げます。逆にスーツ・シャツ・ネクタイがすべて同じ深さのネイビーだと暗くて重い印象になりがちです。
色の系統は同じでも濃淡の差をしっかりつけます。これがトーン・オン・トーンをきれいに見せるポイントです。
参考:ジェームズ・ボンドのスーツスタイル
トーン・オン・トーンの実例として参考になるのが映画「007」シリーズのジェームズ・ボンドです。特にダニエル・クレイグが演じた時代のスタイリングはこの配色技法の手本として語られることが多くあります。
- グレースーツ × グレーネクタイ
- ネイビースーツ × ネイビーネクタイ
色のかけ算を最小限にしながら素材感や濃淡で変化をつけるスタイルです。実際にやってみると派手さはないものの不思議と印象に残るコーディネートになります。
初めてトーン・オン・トーンを試すなら、グレースーツ × ブルーシャツ × グレーまたはネイビーネクタイがおすすめです。汎用性が高く失敗しにくい組み合わせです。
まとめ
Conclusion
トーン・オン・トーンは同系色をグラデーションで重ねる配色技法です。色の軸を一本に絞ることでコーディネート全体がひとつの色として目に映り、すっきりとした印象になります。
ファッションがまとまらないと感じる人の多くは色を使いすぎています。まず色の数を絞ること。そこから始めるとコーディネートは驚くほど楽になります。
迷ったときほど色は減らします。それがスーツスタイルをつくる最初の一歩です。